車を所有していて心配事といえば、交通事故や交通違反などがありますが、「車上あらし」にあう危険性も忘れてはいけません。自分で気をつけていても、ある日突然被害にあってしまう可能性があるのです。実際、犯罪が少ない地域でも被害にあうケースがあります。今回は、車上荒らしの主な手口や、防犯対策などについてまとめました。
窓を割って侵入する手口は、車上荒らしの手口の中でもスタンダードで、素人でも行えるということを念頭においておきましょう。窓ガラスの中でも、三角窓を割る手口が主流です。理由は、音が小さく、割れても目立ちにくいため、周囲に犯行がバレにくいためです。
なぜ、窓ガラスが容易に割れてしまうのかというと、車内に閉じ込められた時に、緊急ハンマーで女性の力でも容易に脱出できるような作りになっているからです。緊急ハンマーは1,000円以下で購入でき、近くのホームセンターやお店でも売っているため、容易に入手できます。鍵をかけていても窓ガラスが割れてしまえば、容易に侵入できてしまうことを覚えておきましょう。
リレーアタックという方法は、集団で車上荒らしを行う手口として行われています。どのような手口でおこなうのかというと、近年主流のスマートキーを悪用して鍵を空けてしまうのです。玄関先やスペアキーなどの本物のスマートキーの電磁波を特殊な機械で受け取り、その微弱な電波を増やし、仲間に送信します。
そうして、増やした電波をターゲットの車に近づけることで簡単に鍵が開いてしまうのです。このリレーアタックの方法は、セキュリティを無効化したり、容易にスマートキーのコピーも作ってしまいます。窃盗に狙われやすい車は、海外でも需要が多いレクサスやプリウスなどが多いようです。
車上荒らしに遭いやすい車は、高級自動車や電気自動車が多い傾向にあります。特に被害が多い車種として、レクサスやプリウス、ラウンドクルーザー、ハイエースやアクアが統計上多いと言われています。特定の車種以外でも、席に荷物が置いてある車は狙われやすいので注意しましょう。
犯人は、金目の物がないか外側から物色しています。席にカバンや荷物があると中に財布があると判断されるので、車上荒らしに狙われやすいのです。極力座席には荷物を置きっぱなしにしないことを意識するだけで被害が減らせます。
車上荒らしに狙われやすい時間帯は、深夜から早朝にかけての時間帯です。理由は、人通りが少なくなる時間帯のため、犯行を行っても他の人に気づかれにくいためです。特に夜22時以降から朝方にかけては、車上荒らしが動きやすい時間帯ということを覚えておきましょう。
車上荒らしに遭いやすい場所は、レジャー施設や契約駐車場、路上駐車などが多いと言われています。理由として、深夜から明け方にかけて人通りが少なくなることと、駐車スペースが広くとっている場合が多いため、作業がしやすい点が挙げられます。
また、この場合の駐車場は、他人が出入りしていても他の利用者と判断がつきにくいため、犯行が行われやすいのです。また、自宅で車上荒らしに遭うケースもあります。この場合は、ガレージ付きや自宅から離れた場所に駐車場があるなど、家族が確認しにくい場所に駐車場がある場合が多いようです。どの駐車場の場合でも、対策を練って車を駐車することをおすすめします。
車上荒らし被害を防ぐためには「防犯カメラ」が有効的です。理由として、犯罪抑止力効果で防犯カメラがあることにより、犯行を思いとどまらせる効果があります。また、もしもの場合に防犯カメラを設置しておくことで、警察に証拠品としてビデオ映像を提出でき、犯人をいち早く捕まえることができる可能性があるためです。
「防犯カメラ」は主に2つあり、駐車場に取り付けるものと、車体につけるものの2種類あります。車体につける防犯カメラは、運転中だけではなく、駐車時にも録画可能の物がありますので、効果的に活用すると良いでしょう。
駐車監視機能付きのドライブレコーダーと駐車場設置の防犯カメラはどちらが効果的なのでしょうか?それぞれには長所と短所があるので、どちらか選択しなければならない場合、自分に合った防犯カメラ選びを行う必要があります。次はそれぞれのメリットとデメリットを見ていきましょう。
駐車監視機能付きのドライブレコーダーは、駐車時にも録画できるので、就寝中の車上荒らしや、レジャー施設などの駐車の場合などに活躍します。しかし、メリットとデメリット両方あるので、それぞれの特徴を見てみましょう。
駐車監視機能付きのドライブレコーダーのメリットは、「どこに駐車しても録画ができる」という点です。例えば、レジャー施設や契約中駐車場の場合、施設の防犯カメラがありますが、郊外を離れた山奥や海などの駐車スペースの場合は、駐車スペースが広く、防犯カメラが十分に備わっていないケースがあるのです。
そのような場所で車上荒らしに遭った場合でも、車載製の防犯カメラなら録画することが可能です。また、車上荒らしの他にも、イタズラや当て逃げなど、ちょっとしたスキのトラブルでも車載カメラならばっちり録画することができます。
いつでもどんな場所に駐車しても録画できる駐車場監視機能付きのドライブレコーダーですが、デメリットがあります。それは、ドライブレコーダーを盗まれた場合や車両ごと盗まれてしまった場合は映像が確認できません。クラウド保存搭載のドライブレコーダーの場合は、インターネット状からデータを確認できますが、犯人側に消されてしまう可能性もあることを覚えておきましょう。
また、常に録画状態になっているので、バッテリー上がりを起こす可能性もあります。定期的な点検を利用し、バッテリー上がりのリスクを減らしておきましょう。
駐車場に設置する防犯カメラは、取り付けることにより犯罪抑止効果が高まり、車上荒らしを未然に防ぐ効果があります。ただし、防犯カメラにもメリットデメリットがあるので、次はそれぞれの特徴を見ていきましょう。
防犯カメラのメリットは、まずは自宅の犯罪抑止効果が上がる点です。見える位置に設置しておくだけで、下見をしている犯人に「この家は犯行がしにくい家」と認識する効果があります。また、車両が盗まれても、防犯カメラには映っているので、警察に映像を提供することができます。
車上荒らしの他にも、子どもや高齢者の見守り機能としても防犯カメラは役立ちます。車だけではなく、家族の同行や自宅の防犯にも役立つのが防犯カメラのメリットといえるでしょう。
防犯カメラにもデメリットがあります。それは、「屋外の電源が必要」という点です。屋外に電気コンセントがないと防犯カメラが設置できません。しかし、防犯カメラ以外にも電気を使う可能性も視野に入れて防犯カメラを検討しなければなりません。この場合、新たに電気コンセントを設置する場合には、専門の業者に依頼しなければなりません。
また、自宅の駐車場のみの監視となるので、外出先で車上荒らしに遭った場合は、録画できません。
今回は、駐車監視付きのドライブレコーダーと防犯カメラのそれぞれのメリットとデメリットを見てきました。結論として、どちらのシステムでもメリットデメリットがあるので、両方を補うためには、併用して設置することがおすすめです。
理由としては、ドライブレコーダーは外出時の防犯対策として必要不可欠ですが、車両ごと盗まれてしまった場合、録画が手元に残りません。一方、自宅に防犯カメラを設置していた場合は、防犯カメラが手元に残りますが、犯人の角度によっては顔が映っていない場合があります。様々な角度から映し出すことによって、犯人が早く見つかる可能性があるためです。
どちらかで迷っている方は、うまく併用してカメラを取り付けることをおすすめします。
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