このページでは、駐車場などに停めている車へのいたずら被害の事例や、ドラレコの導入によっていたずら被害を回避したり、いたずらを受けるリスクを軽減したりするためのポイントなどを解説しています。適切なドラレコの選択・導入によって大切な愛車を守っていきましょう。
車が受けるいたずら被害の代表例には、何かで引っかかれて傷を付けられたり、何かで叩かれてボディが凹まされたりといったものが挙げられます。また、さらに悪質なものになれば、油性ペンなどで落書きをされたり、ガラスを割られたりといった被害まで想定されるでしょう。一部の車両においてエンブレムを折られることもいたずらの代表例です。
その他にもタイヤをパンクさせたり盗んだり、車両の周囲へ何か邪魔なものを置いて移動を妨げるといったいたずらも考えられます。
いたずらといっても立派な犯罪行為であり、修繕にかかる費用の大小にかかわらず適切に防止することが重要です。
車へのいたずらを誘発する心理的要因の1つとして、嫉妬や羨望、ずるいといった感情が挙げられます。
自分には購入することができない高級車に対して嫉妬したり、社会的にハイグレードとされる外車を所有している人に対して逆恨みのような感情を抱いたりといったケースは少なくありません。
また、「高い車に乗っている人は悪いことをしているに違いない」といった無根拠な考えもいたずらを誘発する原因となります。
すでに汚れていたり壊れていたりするものに対しては、粗雑に扱っても構わないという話として「割れ窓理論」があります。例えば誰の目にも綺麗に映る新車に対しては「いたずらしてはいけない」といった罪悪感が芽生えても、傷だらけの古い車であれば「ちょっとくらい傷が増えても分からないだろう」といった誤った考えが生じる可能性もあるでしょう。
また、洗車されず汚れがそのままに残っているような車も同様です。
他の人から見えにくい場所に停められている車であれば、いたずらしてもバレないという思いが強まり、結果的にいたずら被害にあいやすくなる可能性が考えられます。
車へのいたずらをする人の多くは、自分が悪いことをしているという意識があるため、いたずらが発覚しないように気をつけていることが大半です。そのため、罪を犯してもバレそうにないといった環境は、いたずらへのハードルを下げてしまう要因になります。
駐車禁止エリアに車が停められていたり、他の車の走行を邪魔するような場所へ駐車していたりする場合、「こんな迷惑な車に対しては罰を与えても構わない」という正義感や処罰感情が芽生えて、それがいたずらへ発展することも少なくありません。
そのような場合、加害者本人は「いたずら」でなく「制裁」や「当然の報い」と考えていることもあり、反省しないためいたずらを繰り返す恐れもあります。
いたずら被害にあった場合、犯人を特定できるかどうかは証拠の有無が大きく影響します。
例えば周囲に防犯カメラが設置されていてその映像に犯行現場が記録されていたり、愛車にドラレコを導入していて犯行時の様子や犯人の姿が撮影されていたりすれば、警察へ相談して犯人を特定できる可能性もあるでしょう。
しかし、何らの準備もしておらず、具体的な証拠やデータが存在していない場合、泣き寝入りしなければならないケースも想定されます。
たとえ屋根付きや鍵付きのガレージがなくても、車にカバーをかけるだけでいたずらのリスクを減らすことは可能です。
車にカバーがかけられている場合、ボディへ直接に傷を付けようとすればそのカバーをはがしたり、一部をめくったりしなければなりません。
いたずら加害者にとって、いたずらまでの工程が増えることで心理的ハードルが高まります。
駐車場へ防犯カメラを設置しておくことで、もしいたずら被害にあっても犯人を特定できる可能性が高まります。また、「防犯カメラ設置」「防犯ビデオ撮影中」といった張り紙で警告しておくことにより、逮捕や発覚を恐れる加害者の心理へ作用して、いたずら被害を軽減できる可能性もあるでしょう。
なお、カメラの設置には死角の解消も大切です。
一般論として、他人の車へいたずらしようとする人間には罪悪感や、誰にもバレたくないという意識があります。そのような中で、人の動きに反応してライトを点灯させるセンサーライトは、急に現場を明るくして周囲からの視線を集めやすくし、加害者にとっていたずらしにくい状況を作ることが可能です。
センサーライトを駐車場の入口付近へ設置しておくことで、そもそも車に近づけさせない効果も発揮します。
例えば窓やボディの振動を感知して警報や警告音を発するカーセキュリティといった設備の導入も有効です。また、駐車場に赤外線センサーや動体検知センサーを併用することで、車に近づく不審者がいるだけで警報を鳴らして加害者の恐怖心を拡大させることもできるでしょう。
警告音が鳴ることで所有者が速やかに異常へ気づきやすくなることも重要です。
自宅の敷地内などに鍵付きのガレージを建てるといった方法も有効です。
鍵付きのガレージがあれば、そもそも車へいたずらする前に鍵を破壊して、駐車場へ侵入するといった過程が必要となります。
なお、鍵を壊して駐車場へ侵入すれば、車へのいたずら(器物損壊)だけでなく、さらなる器物損壊(鍵や扉の破壊)や不法侵入といった罪状が追加されます。
駐車中の車の安全性を高めるために、駐車監視機能付きドラレコの導入は有効です。
駐車監視機能付きドラレコには、動体検知や振動検知、タイムラプス撮影など様々な機能が備えられており、それぞれにメリットやデメリットがあります。
また、駐車監視機能付きドラレコであれば自宅や普段の駐車場とは違う場所でも安全性を高められます。
車へのいたずら対策として、駐車監視機能付きドラレコと防犯カメラのどちらが優れているかは、いたずらの内容や時間帯、車をどのような場所に駐車しているのかといった状況によっても異なってくることがポイントです。
例えば駐車監視機能付きドラレコの場合、自宅以外の場所でも安全性を高められる上、駐車中だけでなく走行中や事故発生時に発生したトラブルに対しても録画機能などによって証拠を集めることができるでしょう。
ただし車両の盗難やドラレコの窃盗といった直接的な被害については対応力に限界があります。
一方、駐車場などへ設置する防犯カメラは、それが撮影可能な範囲しかカバーできない反面、車両の盗難やドラレコの窃盗といった犯罪に対しても証拠保全能力を期待できます。
そのため、駐車監視機能付きドラレコと防犯カメラのメリット・デメリットをそれぞれ理解した上で、両者を併用するなどして効果的にメリットを追求していくことが大切です。
もしも車へのいたずら被害に気づいた場合、速やかに警察へ連絡してどのような被害を受けたのかしっかりと通報することが必要です。
警察へきちんと通報して事件として処理してもらうことで、保険を活用できたり、犯人を逮捕したりできる可能性へとつながります。
また、近隣エリアで同様のいたずらが頻発している場合、警察へ情報提供することで次の被害を防ぐことにつながるかも知れません。なお、警察へ連絡する際にはスマホのカメラなどで自分でも証拠を記録しておきましょう。
いたずらによって車への被害が生じた場合、契約している保険会社へ連絡することも大切です。特に車両保険へ加入しているような場合、事件発生から速やかに警察と保険会社の両方へ連絡しておかなければ、適切に保険金が支払われない可能性もあります。
なお、保険会社へ連絡する場合、警察へ通報したかどうかを確認されるため、あらかじめ警察へ連絡してきちんと事件・事故として処理してもらっておきましょう。
いたずらは1回で済むとは限りません。むしろ車へのいたずらを行う加害者は、ひんぱんにいたずらを行っている可能性もあり、同じ駐車場へ車を停め続けておくことでいたずら加害者に成功体験の象徴として認識されてしまう恐れがあります。
被害者が費用の負担を強いられることは理不尽ですが、安全対策としてしばらくの間は別の駐車場へ車を置くことも1つの方法です。
いたずら被害によって車に傷が付いたり汚れやへこみが生じたりした場合、車両保険で修理費用をまかなえるかどうかは保険の契約内容によって変わります。
どのような条件やケースにおいて保険金が支払われるかどうかは約款で定められており、いたずら傷が補償対象になるかどうか保険の契約内容を確認しておきましょう。また、特約などによって補償範囲を広げられるかどうかも要チェックです。
保険でいたずら傷の補償を行ってもらえたとしても、車両保険を使うと翌年の等級が1つ下がって保険金が増額されてしまうデメリットもあります。そのため、支払われる保険金の額と、増額される保険料とのバランスを考えて保険を使うかどうか考えることも大切です。
等級が下がると1年分のロスになるだけでなく、長期的に見て大きな損失になることもあります。そのため、いたずら傷の内容によっては自費で修理した方がお得になることもあるでしょう。
車両へのいたずら傷の中でも、本体への傷とタイヤへの傷は分けて考える必要があります。
一般論として、タイヤの損傷は保険の補償対象になりません。それは、タイヤは常に路面と設置して物理的な影響を受けやすい部分であり、実際にどれがいたずら傷で、どれが自然発生的に消耗していったダメージなのか明確に区別することが難しいからです。
一方、タイヤへの傷はバーストや事故のリスクを大幅に上げるため、タイヤの傷を見つけたら速やかに修理を検討してください。
保険契約の中には一定以下の被害額について保険が適用されない免責金額が設定されているものもあります。
そのため、例えば「5万円以下」の免責金額の設定がある場合、修理費用が5万円までの場合は全額を自腹でまかなわなければなりません。
免責金額の有無によって保険料が変わるため、保険契約時には色々なリスクやコストバランスを考えましょう。
残念ながら、保険契約者の中には自分で愛車を傷つけておき、それをいたずら傷として被害の訴えをする者もいます。そのため、客観的にそのいたずら傷が第三者による加害行為だと判断されない限り、保険金が支払われない可能性はあります。
そのため、警察に通報して地域で同様の被害が発生していないか確認することが肝要です。
なお、当然ながら自分で車を傷つけて保険金を受け取ろうとすることは詐欺行為であり犯罪です。
いたずら傷を見つけた場合、色々な修理方法を検討することができるでしょう。車を好きで、普段から自分なりに色々と改造や整備を行っている人であれば、自分で上手に補修できるかも知れません。ただし慣れていない人の場合、補修カ所が余計に目立つ恐れもあり、専門家へ依頼した方が無難です。
コンパウンドとは、微細な砥石が含まれているクリームのようなものであり、ボディの細かな擦り傷などであれば、コンパウンドを使って表面を磨くことで傷を消してしまえる可能性があります。
ただし、コンパウンドによる処理は塗装の下地まで露出しているような深い傷までまかなうことはできません。また、磨きすぎれば色味が変わってしまう場合もあるため注意してください。
それぞれの車には純正カラーが設定されており、自動車用品を販売しているお店で自分の車の純正カラーと同色のカラーペン/タッチアップペンやスプレーを購入できます。
ただし、同色の塗料を塗ったとしても素人が自然な状態に仕上げることは困難です。
また、車両は常に紫外線などの影響を受けており、車を乗っている年数によっては純正カラーであっても色味が変わっていることも少なくありません。
現実的にいたずら傷を元通りに修復するには、ディーラーや板金塗装などを行っている専門業者へ依頼することが最善といえます。
なお、依頼先によって修理費用が異なるため、プロに任せる際もしっかりと相見積もりを取って金額や修理内容を比較検討するようにしてください。
車へのいたずら被害を予防するための対策は、車をどのような場所へ駐車しているのかや具体的ないたずら被害の内容などによっても異なります。また、一度きりの犯行か、繰り返される犯行かでも問題の質が変わります。
駐車監視機能付きドラレコや防犯カメラなど証拠集めに使える機器も活用しながら、状況に合わせた対策を検討していきましょう。
監視機能付きドラレコといえど、機能も価格も様々。どれを選んでいいのか迷う方も多いのではないでしょうか。各社から販売されているドラレコの基本性能はほぼ同程度のため、それぞれのメーカーの特徴をご紹介します。ぜひ、購入の参考にしてください。
※1…調査時期:2020年上半期(1月~6月)参照元:BCNランキング(https://www.bcnretail.com/market/detail/20200813_185320.html#:~:text=全国の家電量販店,メーカーは、コムテックだった。&text=1月のシェアは,をつけられていた。F%E3%80%82)