ドライブレコーダーの普及率や、国土交通省が行っている補助金についてお伝えしています。
全国の警察からもドラレコの使用が推奨されている昨今。実際には、現在、どれくらいの人たちがドラレコを利用しているのでしょうか?2020年にマイボイスコム(伊藤忠グループ)が行ったアンケート調査によると、下記の結果が出ています。
ドライブレコーダーの装着率 | 2020年:42.3% 2017年:20% |
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装着しているドライブレコーダーのタイプ | ドライブレコーダー単体:79.7% カーナビ内蔵型もしくは、カーナビオプション品連動型:8〜9% |
ドラレコの装着率は、3年前より倍増し、2020年時点では半数に近い40%を越えています。ドラレコ単体を利用している人が大半ということからも、多くの人にドラレコの必需性が認知されるようになったことがわかりますね。
さらに同アンケートでは、下記の調査結果も紹介されています。
ドラレコをつけたきっかけは? | 1位:自動車事故やトラブルのニュースや記事を見て(60.7%)3年前46.6% 2位:事故やトラブル時の証明・記録(50.4%)3年前48.9% 3位:あおり運転・走行妨害対策(30.8%)3年前12.1% |
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3年前と比べると、事故やトラブルのニュースを見て購入する人や、あおり運転・走行妨害対策を目的にドラレコを購入する人が増えているようです。最近は、あおり運転で逮捕されるニュースも多く流れているので、危機感を抱く人が多いのかもしれません。
コロナ禍の現在は、自家用車での通勤や外出が増えているので、今後もますますドラレコの普及率は高まっていくことが予想されます。
業務用車両に関しては、近年、国土交通省が、交通事故防止のため、ドラレコ普及のさまざまな補助金制度を実施しています。
対象:トラック、バス、タクシーをはじめとする一般乗合旅客自動車運送事業、一般貸切旅客自動車運送事業、一般乗用旅客自動車運送事業、特定旅客自動車運送事業、一般貨物自動車運送事業、特定貨物自動車運送事業を経営する者
補助内容:ドラレコ1台あたり最大2万円、事務所用機器(メモリーカードリーダー・分析ソフトなど)最大3万円など
業務用車両にドラレコを導入
対象:トラック
実施団体:全47都道府県のトラック協会が実施
補助内容:ドラレコ1台あたり最大1〜5万円(地域によりけり)
これの補助金制度を受けて、実際にバス事業者、輸送業、消防車、現金輸送車、清掃車、除雪車、銀行など、現在、さまざまな業務用車両にドラレコが導入されています。
2016年、国土交通省では、軽井沢で起きたスキーバスの転落事故を受けて、貸切バスの「ドライブレコーダーによる映像の記録・保存」の義務化も行っています。
軽井沢のスキーバス転落事故と言えば、記憶に新しい方もいるかと思いますが、13人の大学生の命が奪われ、26人が重軽傷を負った、平成以降、最悪のバス事故と言われた大事故。原因は「大型車の運転に不慣れな運転手の操作ミスによるもの(低速ギアに入れるつもりが、ニュートラルになり、エンジンブレーキで減速できず慌てた可能性)」とされていますが、ドライブレコーダーが未搭載だったため、詳しい原因は未だに解明されていません。
国交省は、この事故を「特定重大事故」と位置づけ。ドラレコの搭載だけでなく、貸切バス事業者にドラレコの映像記録を活用した指導・監督も義務づけているのです。
このようにドラレコの普及には、重大な交通事故を防ぐという社会的な背景や目的があります。ドラレコを搭載することで安全運転がしやすくなったり、普及が進めば、あおり運転などの故意に起こすトラブル自体も減少するでしょう。実際にドラレコを利用している人からも「安全運転の意識が高まった」などの声があり、自家用車においても、ドラレコの全面的な普及が求められています。
監視機能付きドラレコといえど、機能も価格も様々。どれを選んでいいのか迷う方も多いのではないでしょうか。各社から販売されているドラレコの基本性能はほぼ同程度のため、それぞれのメーカーの特徴をご紹介します。ぜひ、購入の参考にしてください。